当院は、気軽に相談に行ける『こころの病院』を目指しております。

よくある症状

 お酒をのむことが最優先に

アルコール依存症の人は、お酒の飲み方がコントロールできなくなり、飲む量が増えたり、朝から飲んだりと飲み方が変わってきます。二日酔いで仕事に行けない、飲みすぎて約束事を守らないなど、生活の中心がお酒になっていき、上手く社会生活を送る事ができなくなります。

酒の量が増えていく

習慣的な飲酒をしている人は、アルコールに対する耐性があります。飲酒を始めたころは少しのお酒で気持ち良く酔う事ができていても、酔いを感じるまでの酒量がどんどん増えていきます。家庭や社会生活に影響があっても、あまり気にせず、飲む時間や場所を気にしなくなります。
 この状態が続くと、ほどよいところで酒を辞めることが難しくなります。配偶者や子、会社の人から「お酒をやめたら」と言われても、飲酒は自分の意思で止める事が難しく、さらに病気が進行すると、目を覚ましている間は飲んでいる状態(連続飲酒状態)になります。

周囲の人を巻き込んでいく

アルコール依存症は、仕事や家庭、体へ悪影響をもたらします。家庭では、経済的な問題や別居、離婚などの問題を引き起こすこともあり、飲酒した状態での暴言や暴力に至る場合もあります。仕事では、体調不良のための遅刻、早退、欠勤などが増え、仕事でのミスも増え、職場の人間関係に影響する場合もあります。
 しかし、アルコール依存症の人は、そのような問題に自分で気づいていても認めない場合も多く、周りの人の注意やアドバイスを聞こうとしません。飲酒をとがめる周囲の人に敵意を向ける場合もあり、周囲に助けを求めないことも多いのです。

離脱症状が出てくる

早期離脱症状は飲酒を止めて数時間すると出現し、手や全身の震え、発汗(寝汗)、不眠、吐き気、嘔吐、血圧の上昇、不整脈、イライラ感、集中力の低下、幻覚(虫や人の幻など)、幻聴などがみられます。
 後期離脱症状は飲酒を止めて2~3日で出現し、幻視(見えるはずのないものが見える)、見当識障害(自分のいる場所や時間が分からなくなる)、興奮などのほかに、発熱、発汗、震えがみられることもあります。そして患者さんは、離脱症状による不快感から逃れるために、さらに酒を飲み続けることになってしまいます。